山本嘉寛建蓄設計事務所『更の家』

山本嘉寛建蓄設計事務所『更の家』

今回の建築作品インタビューでは、山本嘉寛建蓄設計事務所の山本嘉寛さんが手がけた作品『更の家』をご紹介します。

大阪府北部には建築家 遠藤剛生氏設計のマンションが点在しています。実験的なプランや丘陵地を巧みに利用した住棟構成が現在でも人気ですが、設備の老朽化と現行基準に比べて簡素な断熱性・防音性のため仕様の更新が課題となっています。
『更の家』もそんなマンションの一室。階段を中心に回遊性のあるメゾネット住戸が組み合わさった設計です。お施主様は長年愛着を持って住んでこられ、これからも住み続けたいとお考えではあるものの、住み方の変化と修繕の必要性からリノベーションを計画されました。建築家が緻密に設計した共同住宅では間取りと構造体を切り離せない場合も多く、よく練られたプランニングは歳月を経ても色褪せない集住のかたちを含んでいます。 そこでスケルトン状態のゼロから考えるのではなく、先人が設計した従前の間取りを引き受けつつ更に発展させる、接ぎ木のようなリノベーションの形を模索しました。

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1.施主さんとの出会い

Q.施主さんはどのような経路で問い合わせて来られましたか?

自社のホームページです。

Q.施主さんの問い合わせの動機はどのようなものでしたか?

過去の設計事例から、イメージに近いと感じて頂いたようです。

Q.施主さんは初期問い合わせ時にどのくらいの情報量(知識)をお持ちでしたか?

土地や資金面など条件面をある程度決めている状態でした。

Q.施主さんの最終的な決め手は何でしたか?

プレゼンテーションです。

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2.契約に至るまで

Q.契約までに要した打合せ回数は大凡合計何回になりますか?

3回程度です。

Q.初回の打合せでどのような要望がありましたか?

収納量の確保。断熱性・防音性の向上。室内段差の解消。キッチンの更新です。

Q.図面などの具体的な提案は何回ほど行いましたか?

1回です。

Q.この物件の設計監理契約に至るまで特に苦労したポイントはどこですか?

スムーズに契約に至ったため、特にありません。

Q.施主さんがこの物件の設計で一番重要視したこだわりはどこですか?

従前の生活スタイルの改善。

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3.実施設計から工事まで

Q.見積もりは何回ほど提出しましたか? また、複数の工務店から相見積もりを取りましたか?

3回程度です。相見積もりも取りました。

Q.キッチン、バス・トイレ、照明など、各種メーカー選定はどのように行いましたか?

システムキッチンでは対応できない間取りのため、設計の初期段階からオーダーキッチンメーカーと協力してプランを計画しました。照明についても通常の天井付け照明を取付できない条件のため、照明デザイナーと協力して機器の種類や配置を設計しました。その他設備機器全般は空間のテイストに合わせて提案しました。

Q.この資材を使って欲しいなど特殊な要望はありましたか?

ダイニングテーブルとカップボードは既存再利用したいとの要望があったので、その寸法に合わせて設計しました。

Q.施主さんがこの物件の実施設計で一番重要視したこだわりはどこですか?

収納量です。

Q.工事に際し、ご近所トラブルなどはありませんでしたか?

特にありませんでした。

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4.工事から完成まで

Q.工事〜完成までどのくらいの期間を要しましたか?

3ヶ月程度です。

Q.工事に入った後に施主さんから追加の要望はありましたか?また、それは実施されましたか?

テラスにデッキと植栽のご要望をいただき、実施しました。また計画時に素材のサンプルやCGでご説明するため、イメージと違うという話は出ませんでした。

Q.この物件の工事時に一番大変だった所はどこですか?

元々の建物の設計に余裕なスペースがないため、電気・給排水・空調の配管ルートの計画に苦戦しました。

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5.完成から入居後について

Q.初期不良の相談はありましたか?

特にありませんでした。

Q.何年かしてから経年劣化が現れた所はありましたか?

無塗装とした無垢フローリングは、特に水廻りに経年劣化が見られます。

Q.施主さんと完成後に個人的に会ったりなど関係性は続いてますか?

たまに連絡がある程度です。

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どうすれば既成概念に囚われず、シンプルに、今日的に、より良い建築を世の中に増やすことがことができるか、を常に考えながら設計を行っています。一見マイナスと思われるような条件や制約の中にも無限の可能性があります。 あんなこともしたい、こんなこともしたい、 建主さまの色々な可能性を一つの空間に練り上げることが私共の楽しみです。